「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」という本を読んだので、私なりの感想を書いていきます。
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難しいことはわかりませんが、この本はわかりやすい
お金のことはさっぱりわからない素人の著者が、お金のスペシャリストに、お金について色々と教えてもらった様子をまとめた本です。会話形式なので読みやすいです。知識のない私でも、つまることなくすらすら読めました。
内容としては、「お金を増やす方法」よりも、「お金を減らさない方法」として役立つように思えました。
余裕が出たお金の使い道って、悩みますよね。宝くじ、保険、投資信託、株、不動産投資などなど。でも、結局どれがいいのか、わかりません。
「これがお得だよ、儲かるよ」って話があったとしても、それはまず間違いなく、その話を持ってきた人が儲かる話です。その話を持ってこられた側が儲かる話ではありません。上手い話なんてない、そんな世知がらい世の中です。
この本にも、こんなタイトルですが、がっぽり儲かるうまい話は載っていません。むしろ「がっぽり儲かるうまい話なんてないんだよ！」「未来はどうなるかわからない。ならせめて、安全性の高いように検討しよう」「お金に賢くなって、ちゃんと頭使って考えようね！」というメッセージを受け取りました。
どうすればお金は増えるのか？
宝くじ
これは、うん。本気で儲かると思っているひとは、いないとは思います。この本では数値を出して、具体的に、どうして宝くじが儲からないのか書いてあります。現実的な正論です。
宝くじは夢を買っているんだよ！ とか思っていました。
しかし、この本を読み終わった今、夢すら買えなくなりました。
宝くじはもう買いません……騙されません……多分。
あなたが宝くじを買ったお金は、宝くじ売り場のおばちゃんの給料になってるよ！
保険
貯蓄型保険とか、ありますよね。なんだかお金が増えそうなネーミングです。
最近、職場でも保険の勧誘で「率がいいんです！ ほぼ預金です！」という売り文句を耳にしました。だったら預金でいいんじゃないかと思いましたが、何も言いませんでした。
宝くじも、保険も、大勢の人の手を渡る商品です。保険会社のビルや、保険のセールスのお姉さんの給料。宝くじ売り場のテナント料。これらがどこから出ているのか？ それを考えると、宝くじも、保険も、買う気にはならなくなりますね。
あなたが払った保険金は、保険セールスのお姉さんの給料になってるよ！
投資信託
お金のスペシャリストの先生は、現在は楽天証券勤務とのことですが、なぜかSBI証券の登録方法を丁寧に解説してあります。先生は苦笑。こういうガンガン宣伝しないところは、好感が持てます。そういう宣伝宣伝した本、特にお金のジャンルでは多いですからね。
投資信託のいいところは、時間と手間が、そんなにかからないこと。複数銘柄をセレクトできるので、ひとつの株を買うよりリスクが分散されること。その反面、売買の際の手数料や、信託報酬なるものがかかってきます。
信託報酬。収支がマイナスになっていても取られるなんて、嫌な話ですね。
株
得をするひともいれば、損をするひともいるのが、株の世界。そして、もちろん市場には新参者もいれば、プロもいます。組織的に取引を行っている集団もいます。その中で、勝ち続けてプラス収支にできる人は限られています。
その上位に入れるのか？
――相当、勉強しないと無理でしょう。時間も必要です。運もいるかもしれません。
才能があるとか、頭がいいとか、そういう特別な人なら話は別かもしれませんが、普通のサラリーマンには厳しいです。まず無理です。
大切なのは、未来がわからないということ
株も競馬も保険も、何もかも、未来がどうなっているのかが、お金の額を左右します。
そして、人間には未来がわからない。
この本ではそんな当たり前ながら、ともすれば忘れがちな現実を教えてくれます。
まとめ
知識ゼロでも気軽に読めて勉強になる本だと思います。これが儲かる、と押しつけたり勧めたりせず、むしろ現実的にアドバイスしてくれます。
お金を増やそうとしてドブに捨てかねないド素人は必読。
……私のことですね。
定期預金、宝くじ、保険、銀行との付き合い方、外貨預金、株、投資信託、国債、家を買うかどうか、今話題のNISA、確定拠出年金などなど。金融リテラシーの基本が、広く浅くわかる感じの入門書です。
この本を足掛かりに、他の本へ進んでいけば、いい感じだと思います。
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おすすめ投資信託銘柄名も、そのものずばり二つほど載っています。その銘柄が選ばれた理由も説明されています。シンプルながら、なるほどな、と思いました。
それを買うかどうかは、自分の頭で考えようと思います。
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