日商簿記検定の3級を受験しました! そして、2か月間の勉強で無事に合格することができました。
使った問題集や勉強方法、勉強時間、それから難易度なんかについて、感想を交えつつお伝えしていきます。いわゆる合格体験記ってやつです。
これから受験する! もしくは、受験しようか迷っているというあなたの参考になれば嬉しいです。
日商簿記検定とは?
商工会議所が開催している簿記の試験です。資格試験としては、けっこうメジャーな部類に入る資格です。
簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。
簿記を理解することによって、企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力が身につきます。また、ビジネスの基本であるコスト感覚も身につきますので、コストを意識した仕事ができるとともに、取引先の経営状況を把握できるために、経理担当者だけではなく、全ての社会人に役立ちます。さらに、公認会計士や税理士等の国家資格を目指す方や他の資格・検定と組み合わせてキャリアアップを考えている方々にも必須の資格といえます。
現在、多くの企業が社員に対して簿記検定の資格取得を奨励しているほか、大学や短大の推薦入試、単位認定の基準に採用されていることなどから、年間で約60万人の方々が受験する「日商簿記」として社会的に高い信頼と評価を得ています。
(商工会議所の簿記検定のページより引用)
簿記というのは、たしか帳簿記入の略だったと思います。真ん中をとって簿記。もしくは英語表記であるbook keepingの略かな。と一瞬だけ思ったけど、これじゃbo kiじゃなくてbo keですね。
日商簿記検定3級を受験しようと思った理由
勤めている会社で経理に異動することになったからです。
しかし私の経理的な能力としては、電卓を打てば打ち間違えるレベル。「丁寧」とか「金額を合わせる」「きちんと」といった単語からは遠いところにいます。性格がね……雑なんだよね……
大丈夫!? と心配になりました。そこで、足りない知識をわずかでも補うため、日商簿記検定検を取ろうと画策しました。
会社からお金が出るというのも、かなり大きな理由です。
調べてみると、世の中には、指定された資格を取ると資格手当なるものが出る会社があるようです。そういう制度がある場合、積極的に取りに行きたいですね。月に数千円だとしても、つもりつもると大きいです。
日商簿記検定3級の受験対策に買った参考書・問題集
勉強を始めるにあたって、本屋へ参考書を買いに行きました。
基本事項のインプット
まず知識を入れるための参考書。いろいろと比較検討したうえで、TACという有名な予備校の簿記検定の講座で使用されているテキストを買ってきました。
まじめか! と言いたくなること請け合いのテキスト。ほかの参考書と比べると、イラストは控えめです。でも、読んだ限りではシンプルながらもわかりやすいです。要点をおさえている感じ。
大手予備校のテキストなので、これで勉強していれば大きく外さないだろうという信頼感があるので選びました。Amazonのレビューも高評価だし。
カバーを裏返すと、一色でおしゃれな模様が刷ってあり、一見ではなんの本かわからなくなります。なので、外で読んでも恥ずかしさはそんなにないかと思います。
ただし、サイズ大きめで、重さもそこそこあります。そのため、電車で通勤中に持つとかなり疲れます。膝に広げても、不自然な姿勢になってつらいです。家においておき、ノートと共に広げて勉強するためのテキストだと思ったほうがいいですね。
そもそも基本的に電卓を使って計算するのが簿記です。電車で勉強できる内容は、勘定科目などの知識の暗記のみだと思ったほうがよいみたい。
これが肝心のアウトプット
念のため、テキスト(参考書)とセットでトレーニング(問題集)も購入。
テキストでインプット、トレーニングでアウトプットします。こっちはテキストと違い、記入できるスペースがそれなりにあるので(狭い場合もある)、がりがり書き込みました。
簿記というのは、「習うより慣れろ!」が顕著です。
暗記とかおいておいて、とにかく手を動かすことが大事だと感じました。わからないところがあったら、手を止めない。迷わず解答を見る。そして、わかるところはとにかく手を動かす。勉強というより練習です。
出題頻度にもとづき、重要度を★マークで表示!
★★★をマスターすれば合格点、さらに★★や★までマスターすることで、近年、高頻度で出題される
「新傾向問題」にもパーフェクトに対応できます。
それぞれの問題に、★の数で重要度が表示されていました。
★★★をマスターすれば合格点って書いてあったので、素直に★★★の問題しか勉強しませんでした。つまり全体の三分の一強しか手をつけていません。せっかく買ったのに。
合格だけを目指すなら、最初から全部やろうとせずに★★★だけ解いていっても問題ないかと感じます。というか、★★や★まで全部に手を付けると、勉強時間が膨大になりそうです。
直前期の試験慣れに過去問集
時間配分を考えたかったのと実戦慣れしたかったので、本番の2週間前に予想問題集を購入しました。
いわゆる「あてる」シリーズです。「第〇回をあてる」というタイトルで、試験の一か月少し前くらいに毎回刊行されています。本屋に早く行き過ぎると、前の回の分しか置いていません。
解答用紙が閉じこまれており、本番と同じ形式で4回分、収録されています。メインな出題形式、単元をざっくりカバー。全体的に範囲を網羅しているのだから、そりゃあたるよねと思う。
制限時間を1時間に設定して解いてみたところ、だいたい6割~7割の得点率でした。本番は9割こえたので、こっちのほうが明らかに難しかったです。なので、この本で合格点取れなくても、落ち込む必要はないんじゃないでしょうか。
なんだか、TACの宣伝してるみたいになりましたが振り返ってみると、使った問題集は全部TACでした。「TACシリーズ」でそろえるか、「スッキリシリーズ」、もしくはそのほかでそろえるかは、正直、個人の好みだと思います。
電卓は必須アイテム
そろばんの上級者でもない限り、電卓は必要です。打ちやすいものをと本屋の文房具コーナーで購入しました。
使いやすいものを選んだほうがいいと思います。百均のものや手帳に挟むようなものだと、おそらく苦労します。
電卓にほしい機能
[list class=”li-check li-mainbdr main-c-before”]
- 12桁
- 液晶が傾いているか、角度を変えられるほうがいい
- ソーラー+電池の2エネルギーだと安心
- 「GT」「←」「00」「税率」もできればほしい
[/list]
電卓にいらない機能
[list class=”li-check li-mainbdr main-c-before”]
- 「関数」「検算」機能
- 勘定科目を見れるような機能
[/list]
特定の機能がついている電卓は、試験会場へ持ち込めません。試験の要綱を確認しておくとよいと思います。
電卓の参考書
こちらも買ってみましたが、簿記3級レベルだとそんなに必要ありませんでした。でもこれをマスターすれば確かに自信になりそうです。
この本で初めて知りましたが、電卓はメーカーによって操作方法が違うようです。この本では、シャープタイプとカシオタイプ、両方について書いてくれています。
私は試験では「GT」くらいしか使いませんでした。というか覚えられなかった……。
日商簿記検定3級の合格に必要な時間と難易度
平日の勉強時間
平日は週2回ほど、テキスト・問題集を2時間。9時に帰宅して、11時まで勉強というイメージです。
働きながらの勉強は、けっこう体力と気力が必要でした。体力というよりも、どちらかといえば気力の面がしんどかったです。やる気が出ません。正直、平日はさぼりがちでした。明日やれることは明日やろう。
休日の勉強時間
6月に入ったら、土日のどちらかは図書館へ行き、予想問題をがっつり半日もしくは1日。
本番の試験時間は2時間です。なので、予想問題も過去問も、1セット通して解くと2時間かかります。丸つけと復習を入れると、それだけで半日近くなります。
予想問題は、半分の1時間で解き終えて、丸つけと復習に1時間かけるようにしました。それで合格点が取れれるようになったので、本番は割と安心して受けられました。
トータルの勉強時間
4月の中旬に勉強をスタートして、6月上中旬の試験に合格しました。トータル勉強時間は、ざっくりですが、50~60時間くらいでしょうか。
難易度について
3級と名のつく検定のなかでは、トップレベルに難しいのではないでしょうか。
試験時間のわりに計算量もあり、時間配分が重要になってきます。また、電卓をそれなりに速く正確に打てる必要があります。
お勉強ができない私にとっては、難しかったです。それでも、時間をかけて勉強すれば、仕事しながらでも1回で合格することができました。
まとめ
以上、「仕事しながら2ヶ月で一発合格! 使った問題集や勉強方法、難易度について」という話題でした。
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